46812dca 3ba6 42d6 bfc7 0eb26995e79b連載・コラム
2017年03月13日

院長ママのパラレルな日々
第12回 PTAでのママドクターの悩み

 小中学生のお子さんがいるママドクターの悩みのひとつが学校のPTA。4月から新学期がはじまり、役員決めや集まりの日程調整にあたふたしそうな……。そこで、女医ママならではの本音、あるある話を井上留美子先生が綴ります。

第12回 PTAでのママドクターの悩み

先日の医師会のお食事会での話。

女医さん同士の会話の中で、こんな話題が出てきました。「PTAに行くと医療相談をされることが多くなあい? 」と。

その女医さんはまさに地域で開業し地元の小学校に子供が通っているために、患者さんと学校がドンピシャでかぶるわけです。

それでは家庭医=ママ友にもなりうるので、そんな状況も容易に想像できます。個人情報のことなども考えると厄介なこともあるのかな~。私は開業場所と住居が離れているために、そうでもないな~と思って話を聞いていました。

 学校ネタでは、子供の同級生で女医ママは結構多いので、いろいろなエピソードを耳にします。

 PTAでプールでのゴーグル使用についてもめたクラスがありました。この学校はゴーグル使用を推奨しない学校でした。そのことについてある保護者が「ゴーグルをしないでプールに入ると目が腐る!」的な発言をしたために、担任は一生懸命に説得をしていたそうですが、そのクラスには眼科医のjoyママが…! 

皆の視線はその方に集まるも、そのjoyママは下を向いてかたくなにコメントを控えていた…、そうな。

子供を持つママドクターは、少なからずこんな経験があるのではないでしょうか?

そこで悩むのが「クラスで医学的な見解を述べることが果たして正解なのか?」ということ。

いくら正しい情報をそこでお伝えしたところで、きっとその保護者との溝が深まり、怒りの矛先はこのjoyママに向いてしまうのではないでしょうか……。

学校での主役は基本的に子供ですから、保護者同士のいざこざはできる限り避けるのが鉄則。そうなると、かたくなに下を向き発言を控えるのが正解とも思えます。

今は働いているママはとても多いので、仕事をしていることが特別ではありません。逆に私の働き方が大変すぎると、褒めてくれたり、慰めてくれたり、時には気晴らしにランチなどに連れ出してくれるママ友もたくさんいます。私はそこで癒される……わけです。

でも、医師として、日常会話での医療ネタは、時にどこまで放出してよいものやら悩むところです。かといって、PTAの最中に出血している子どもが保健室にいると聞いたら無視はできないし、ママ友同士の軽い会話でも、正しい知識を伝えたくなってしまう自分もいたりして、厄介です。

以前、ママ友に整形外科の相談を受けた際、散々お話しをした後に「ま、うちの主治医は接骨院だから!」と言われた時には、私のガラスのハートは粉々に……な~んてこともありましたが、ぐっと我慢……。これが外来だったら……(笑)。

せっかくなら子供の交友関係も妨げず、さらに自分も気持ちよく、ママとして子供の学校生活を楽しみたいものです。

以前、私のjoy友は軽い気持ちでクラス役員を引き受け、後日役員の集まりでPTA会長に。

「私、医者でして……、外来日と仕事が重なってしまう時はお休みさせていただいてよろしいでしょうか?」

なんて、甘い質問をぶつけたところ、そのPTA会長が麻酔科のjoyママで、
「前もって予定出すので、代診探してくださいね」

と、言われたそうな!(笑)

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井上留美子 (いのうえるみこ)

1971年東京生まれ、東京育ち。聖マリアンナ医科大学卒業・研修。整形外科学教室入局。長男出産をきっかけに父のクリニックの院長となる。日本整形外科学会整形外科認定医、リハビリ認定医、リウマチ認定医、スポーツ認定医。

 

自分の健康法である笑うことをモットーに予防医学としてのヨガに着目し、ヨガインストラクターに整形外科理論などを教えている。シニアヨガプログラムも作成し、自身のクリニックと都内整形外科クリニックでヨガ教室を行う。現在は二人の子育てをしながら自身のクリニックにて院長業務を行っている。

 


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