D0e933bc 92e8 4276 93dd 026b6f59d0b7連載・コラム
2016年03月23日

連載:麻酔科医ひつじのワークとライフとその真ん中
ー第5回 女医は医師に見られない!?

関東圏の急性期病院で働く麻酔科医ひつじ先生が綴る麻酔科女医の日常。
仕事のこと、プライベートのこと、その真ん中のこと・・・忙しい日々の中で感じる麻酔科医のホンネを時に真面目に、時に赤裸々に、スパイスを効かせてお届けします!

ところで女性医師のみなさんは、
患者さんから『ちゃんと』医師に見られていますか?

わたしはそうでもないんです。「麻酔科医のひつじです〜、麻酔のご説明に伺いました」と訪室しても、「はぁ、ひつじさん(『先生』ではない)ねぇ」と言って腕枕に寝そべったままの姿で問診に答えたり、テレビから目を離さず話を聞いたり、携帯電話いじりながら上の空で返事をしたり。確かに麻酔科医ってマイナーな存在ですけど一応医師だし、手術中のあなたの命を守る話だからもうちょっと真面目に聞いて欲しいなぁと思います。

他の麻酔科医(男性)、しかもわたしより若い先生にどうかと聞いても「僕はそんなことないですよ」と言うので、麻酔科医ということではなくて『女』だからなのか…。

ということで冒頭の質問をみなさんに投げかけてみたのです。

以前、夫にどうすれば医師に見えるかと相談したところ、「うーん、お医者さんのイメージって、聴診器を首からぶら下げてるとか(そうかなぁ?)頭に銀色の円形の鏡みたいなのをつけてるとか(それは耳鼻咽喉科の先生だし)。」という返事であまり参考にならなかったです。「そもそもひつじは雰囲気がお医者さんに見えないからね。」と言われて、じゃあお医者さんにみえる雰囲気はどんなじゃー!と心で叫んでしまいました…。

若い頃は『医師』と思われないのが嫌でしたが、アラフォーにもなるとそんなことは気にならなくなってきました。医者だぞっと威張っても仕方ないし、医師に見えないくらいのほうが患者さんも気張らなくて案外色んな話が聞けて良いなと気付いたんです。まぁでもねぇ、やっぱりそれって人の話を聞く態度じゃないでしょ?

だから麻酔の説明の締めくくりに、「命を落とすような合併症のリスクはゼロではありませんが、そんなときに貴方の命を守るのが『わたし』です。では明日よろしくどうぞ。」と笑顔で言うと、みなさんぎょっとします。すいません、Sなものですから(笑)。

■プロフィール:ひつじ
関東圏の急性期病院で勤務する麻酔科医。卒後13年目の麻酔指導医、集中治療専門医として激務をこなす。一般職の夫と2頭のラブラドールレトリーバーという家族構成。家庭も仕事も両立できるのは、夫の深い理解のおかげと日々感謝。謙虚に仕事に取り組んでいるつもりなのに、何故だか
ドSキャラ。


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