46812dca 3ba6 42d6 bfc7 0eb26995e79b連載・コラム
2016年04月22日

院長ママのパラレルな日々
第3回 女医版「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」!? ~joyの結婚事情について思うこと

東京の整形外科医院で院長を務める井上留美子先生。院長として、整形外科医として、2人の男の子の母として、ヨガインストラクターの指導者として・・・いくつもの顔を自在に使い分ける”パラレルな日々”はまさにジェットコースター。刺激的でスリリングな日常を痛快なタッチでお届けします。

第3回 女医版「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」!? 
    ~joyの結婚事情について思うこと~

TBSで放映中のドラマ「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」。中谷美紀さん扮する女性医師の姿にハッとされる先生も多いのではないでしょうか。39歳・独身・高年収。美とキャリア両方を手に入れながら、「恋愛弱者」と描かれてしまう女医の姿…。憤慨しつつも、妙なリアリティもありますよね。では、女医の結婚事情の本当のトコロってどうなんだ!? 井上先生に2回連続で語っていただきます!

びっくりすることに、男性医師の生涯未婚率2.8%に対して、女性医師の生涯未婚率はなんと35.9%だそうです(参考:男性医師と女性医師でこんなに違う!生涯未婚率を考える)。それに対し、一般女性の生涯未婚率は10%だとか。え~? 私の周りでは、joyで結婚していない人が多いという印象はないので、本当にびっくりのデータです。

なんで女医さんは生涯未婚率が高いのでしょうか?私が思うに、一番の問題はやっぱり年齢的な問題かな(インターネットでもそういってる!)。医学部を卒業して最も早く医師になれるのが24歳、一人前になるのは30歳代。苦労して医学部に進み、なんとしても医師として一人前にならないといけない! 目の前に重症患者さんがいて、ナースからの呼び出しはジャンジャン。やるべき処置や治療、勉強が山ずみで、病棟から一歩離れると学会発表や研究のデータが押し迫ってくる・・・。早朝からのカンファレンス、夜遅くまで続くオペや医局会、患者家族へのIC。常に仕事終わりの予定は未定です。こんな中で、仕事終わりに遊びになんて行く気には私はなれませんでした。こんな状況で女性として大切な20代から30代を過ごすわけです。

そして、この忙しい状況の中、閉鎖空間の中での新たな出会いや、理想の人に出会うチャンスがあるでしょうか? 今はマッチング制度があって、あちこちの医大からいろんな若い医師が研修に来るようになりましたが、私の研修時代は、周りを見渡してもまあ、6年間を共にした友人だらけでした。1人、2人、他大学からの研修医がいると有名になったりして・・。
コメディカルや患者さんと恋に落ちて結婚した友人もいましたが、なかなか院内での出会いは難しい・・・。

それ以外に考えられる理由は・・・、joyのイメージが『ダメ出ししそう』『真面目そう』はたまた『派手そう』とか?

私の友人のあるjoyは、20代の時に、全く病院から帰宅しない娘を心配して、彼女の親がお見合い話とかを持ってきたとか。でも、仕事が楽しすぎてどうも結婚に重きを置いていなかった様子で『今は忙しくってそんなことをしている暇がない!』と断ったそうです。20代後半っていうと世の一般女性は婚活に励んでいると思うよ~! 彼女の当時のプライオリティは仕事で、大好きな仕事をおざなりにしてまで結婚を望んでいなかったのでは?

40過ぎた今も『そりゃ~結婚したいよぉ~』とか言いながら、婚活はする気ゼロ! 「婚活なんて面倒くさいじゃない!」と一言(笑)。婚活はしないけど、サーフィンをし、ギターを習い、海外にもちょくちょく出かけているワケ。海外勤務を自ら選択し、自分に合った働き方を求めてかなりの距離を移動していると思うんだけど、婚活は面倒くさいのです。彼女と話していて、きっと彼氏くらいが丁度良いのでは?という結論に(笑)!

女性にとって結婚は第二の人生のスタートです。いつ、どんな人と結婚するかでその後の人生、仕事の仕方が変わります。男性は、結婚後も自分の職場や勤務形態を変えずに仕事を継続できる事が多いけど、女医の場合はそのキャリアを磨こうと思っても、勤務体系や業務内容、時には職場まで変えないといけないかもしれない。さらに妊娠して子供が生まれたら、女性の人生はガラッと変わり、いままで努力して築いたキャリアを中断せざるを得ないことも多いと思います。子育てがある程度落ち着いたら働き始めることができるけれど、以前と同様な仕事ができる可能性は低く、『まだいいかな~』なんて思ってしまったりして、そのうち年が重なっていく・・・。

でも、私が思うに、きっと仕事と婚活は両立できる!
医者としてまだ一人前になれていなくても、結婚したいと思ったら、貪欲にそれに向かってつきすすんでみてもいいんじゃない?本気でやりたいことがあったら行動あるのみです。欲張ってどっちもやってみたら?それは何歳からでも遅くないし!

でも、結婚を選ばない選択だって全然いいじゃない!これだけjoyが多くなって世の中に必要とされているのだから、医師として第一線で活躍し続けることは素晴らしい! 女医の生涯未婚率の数字なんてへのかっぱ!

次回は、井上先生ご自身の結婚事情についてセキララに語っていただきます! 多忙のあまり「卵子は凍結すべきか…」悩んだ井上先生が変わるキッカケとなったこととは? 次回コラムをお楽しみに!

井上留美子 (いのうえるみこ)

1971年東京生まれ、東京育ち。聖マリアンナ医科大学卒業・研修。整形外科学教室入局。長男出産をきっかけに父のクリニックの院長となる。日本整形外科学会整形外科認定医、リハビリ認定医、リウマチ認定医、スポーツ認定医。自分の健康法である笑うことをモットーに予防医学としてのヨガに着目し、ヨガインストラクターに整形外科理論などを教えている。シニアヨガプログラムも作成し、自身のクリニックと都内整形外科クリニックでヨガ教室を行っている。現在は二人の子育てをしながら自身のクリニックにて業務を行っている。


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