
新連載:Dr. ミナシュラン!
第1回 私、検食を愛す
第1回 私、検食を愛す
新連載スタート! 食べることが大好きな総合医「Dr.ミナシュラン」が、地域医療や病院グルメ、女医の子育て事情など等身大のワークライフをたくさんの”隠し味”とともにお届けします。徐々にベールを脱いでいく予定のかなり異色な(?)プロフィールもお楽しみに!
第1回 私、検食を愛す
「仕事の魅力って、どんなところですか?」と聞かれて、「検食が大好きなんです!!」と自信満々に答えてしまった。 あっ、もっと別の事を答えれば良かった、と思ったが、時すでに遅し。 でも、本当に検食が好きなのだ。
食べる事はスタートであり、食べる事はゴールである。 食べなければ働けないし、働いたからこそ食べることができる美味しいご飯は、当直の希望だ。
特に、最近アルバイトしている医院の検食は、本当に美味しい。 四国の山の中の個人医院なのだが、なんと、生魚が出る。病院食で生魚?!
海鮮丼だったり、漁師風の鯛飯だったり、もちろん麺類やハンバーグなど普通のメニューもあるがどれも美味しくて、毎食食べるのが楽しみで仕方がない。
「尊厳、だなあ」と、海鮮丼を頬張りながら思う。 「病院にいても美味しいご飯を食べて欲しい」「準備や管理が面倒でも、この美味しさを病床に届けよう」という栄養士さんや調理師さんの気持ちが、そのメニューから伝わってくるのだ。そんな病院食を食べておられる患者さんが、いつもちょっと羨ましい。
そして、思うのだ。
「私も、この海鮮丼と同じ位いい臨床をしたいな」と。 食べる事は、決意でもある。
さて、食べる事が大好きだが、「美食家」なのかと言われれば、ちょっと自信がない。
例えば、朝の検食に食パンが出るだけで嬉しい。ジャムとマーガリンが両方ついていたりすると、もう最高だ。 ……という話をすると、「ああ、フワフワカリカリサクサクのトーストが好きなんですね」と言われたが、そうではない。私が勤務した病院では、食パンはトーストされていたことはない。しかし、ふにゃふにゃの食パンにジャムを塗る! それだけで、なんだか幸せになってしまう!
どうやら私、「美味しい!」の閾値がかなり低いらしい。
しかしともかく、「美味しい!」ことは幸せであり、この世に「美味しい!」がある限り、9年間の僻地勤務だって、海外からの子連れ非常勤勤務だって、なんだかウキウキ味わえてしまう。
……ん、僻地勤務? ……ん、海外から子連れ勤務?
このあたりを紹介するとモリモリ長くなってしまいそうなので、また次回に。
貴重な連載の機会を頂いたので、女医友達と美味しいものを食べながらおしゃべりするような感覚で(「バイト先の検食すごく美味しいの! 本当やる気出る!」と言ってる感じで想像してください)、美味しいものを軸に仕事や生活のことなどを綴らせて頂こうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
■プロフィール:Dr. ミナシュラン
四国生まれ、総合医。食べる事が好きで、本名「みな」とグルメの「ミシュラン」を掛けて「ミナシュラン」と呼ばれている。小学校の頃、「食べられるクラブ活動」ということで茶道クラブを選択し茶道を修得、いつの間にか茶道クラブ長になる。また、「夏休み、毎日練習後のアイスクリームが食べられる。毎日!」という動機から器楽部にも入り(=毎日練習があるスパルタ部だった)、音楽コンクール西日本大会で優秀賞を受賞。以後、音楽活動に勤しむことになる。その他の情報は今後徐々に明らかになる予定。気になる(?)ビジュアルイメージはイラスト参照。
ビジュアルイメージ補足
・眉毛:描かなくても出動できる絶妙な濃さをキープ。
・目:視力0.01ぐらい。コンタクト。眠い日は眼鏡。
・白衣の下:ミニスカ女医に憧れながらも、動き&洗いやすさ重視でズボン一筋。
・お腹:昼休みに事務職員さん達とブートキャンプしていた時は凹んでいた。
・お気に入りのアクセサリーはN2 by Les Nereides、しかし仕事中は封印。