8eb00d5f fc8c 4f41 872a 93815bd19155子ども・暮らし
2015年08月26日

妻が女性医師ってどうですか?
医師の妻を持つ“会社員男性”に聞く夫婦のカタチ

これまでも紹介してきた「女性医師が男性医師を結婚相手に選ぶ比率=7割以上」というデータ(*)。女性医師が医師以外の男性と結婚する割合は、実に3割以下とレアケースと言っていい状況です。では、そんなレアな組み合わせの夫婦のカタチとはどのようなものなのでしょうか。女性医師を妻に持つ会社員Hさんにお話を伺いました。

Hさん(40代後半)
国立大学理学部卒業。大手化学メーカー勤務を経て、現在は出版社にて商品企画・制作を担当。2013年に結婚した内科医の妻と都内在住。

出会いはお見合い
多忙な2人には良い選択だった

妻と知り合ったきっかけは、お見合いです。僕が40代半ば、妻は30代後半でした。当時は2人ともいわゆる適齢期を過ぎ、結婚を望んではいるものの仕事も多忙を極めていた日々。どう考えても自然な出会いを待つのは現実的ではない。そんな状況から、お見合いに頼ったという経緯でしたね。

自分や妻の周りでも決して多くはないものの、お見合いで結婚した人は一定数いる印象です。友人の紹介といったお見合いのカジュアル版のような形も含めるともっと多いのではないでしょうか。ある程度の年齢に達したうえで、自分のことをよく知った信頼おける人から紹介いただくとなれば、自分とマッチした方に巡り合える可能性も高いのかもしれません。妻とは出会った当初から気も合い、自然な流れで結婚が決まりましたね。出会って半年後には入籍しました。

女性医師に腰が引けてしまう男性の多さに驚き

そんなわけで、お見合いの有効性を身を持って実感したわけですが、こと女性医師の場合は一筋縄ではいかない場合もあるようですね。

というのも、妻の周りの女性医師を私の友人や同僚に紹介しようという話があったのですが、男性の側が思いのほか萎縮してしまって。「女性を紹介するよ」と言うと、みんな喜んでくれるのですが、「実は医師でね・・・」と切り出すと遠慮してしまう人が多い。いわゆる旧帝国大学を卒業し上場企業で働いている男性ですら気後れすると断ってきたのは驚きでした。男性が持つ変なプライドかもしれませんね。妻と接していると、医師だからといって特別気難しいとか、家庭生活に向かないとかそんなことは全く感じないので、なんとなくのイメージで敬遠してしまうのはもったいないなと思います。もっとも、そんな風に敬遠する男性は女性医師の側からも願い下げだとは思いますが。

私の場合は、お見合いで相手が女性医師だと知った際も割とニュートラルな心持ちでしたね。引け目を全く感じないかといえばウソになりますが、「プライドが傷つけられて嫌だ」いう気持ちも、「経済力のある女性でラッキー」と喜ぶ気持ちもどちらもありませんでした。それは、結婚して2年たった今も変わらないです。とはいえ、妻の源泉徴収票を見る際には「おーっ!」と純粋な驚きは覚えますけどね。

担当を明確に決めない“ゆるい”家事分担が
ストレスない共働きのコツ

夫婦の日常生活は至って普通です。共働きなので、家事も手分けして行っています。妻が夕食を作ってくれたら、洗い物は自分がするとか、夫婦一緒に洗濯物を畳んだりとか。よくよく考えれば、明確な家事分担はしていないですね。気付いたときに、手が空いているほうがするというゆるい分担です。明確に分担してしまうと、「これをやらなくては」と負担に感じたり、「あっちがこれをまだやっていない」と相手に対する変なストレスになったりしてしまう。だから、今のゆるい形がちょうどいいと感じています。大人同士ですしね。時には「ここが汚れているね」とお互い気付いても共に疲れていて泣く泣く放置というくらいが共働き夫婦がうまく生活していくコツなのではないでしょうか。

仕事の話も家ではほとんどしないですね。オンコールがかかってきた際に「大変だね」と声をかけるくらいです。僕も仕事上のストレスは多いのですが、イライラした気持ちを抱えて会社を後にしてもなぜか家で妻に愚痴ることもぶつけることもない。お互いに全く違う仕事をしているので、仕事のゴタゴタを話そうにもそこに至るまでの基礎知識や周辺説明が正直面倒くさい。そんな理由もあるのかとは思いますが、これが結果的にいいリフレッシュに繋がっている気がします。

私の会社でも社内結婚夫婦はいるし、妻の周りでも医師同士の夫婦もいますが、職業が同じだと家にまで仕事を持ちこめてしまう。時には、競争関係のような形になってしまうこともあるとか。我が家はそんなこととは無縁で、穏やかに食卓を囲めるのがいいですね。

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妻が医師だからといって気負いもなけりゃ、自分を押し殺すこともない

妻が女医。確かにこれはレアなケースかもしれません。職業上の責任も専門性も非常に高い。一般的なサラリーマンに比べると収入だって高いことも多いでしょう。でもだからといって「医療で社会に貢献する妻を支えなければ!」と肩肘張って意気込む気持ちはないですね。「公共性の高い仕事に従事する彼女のキャリアを第一に!」と自分を押し殺すつもりもない。お互い支え合っていい家庭を作っていけたらなという至極自然な気持ちだけです。もしかしたら、敬遠されたり、ちょっと壁を作られてしまわれがちな女性医師である妻は、そんな私のフラットな感覚がやりやすいと思ってくれているのかもしれません。

今後もきっと様々なライフイベントがあるとは思いますが、ニュートラルな立場でお互いの立場を尊重しつつ自分たちなりの共働きのあり方を探っていきたいですね。


取材の際も、とても柔和で穏やかにお話をされたHさん。変な気負いや妙なプライドを振りかざさず、自然なこととして妻の仕事も尊重。「オレ、こんなに妻の仕事にも敬意払ってます」とドヤ顔でいい夫プレイを演じるのでなく、あくまで当たり前のこととしてさらっと、というのがなんだか素敵。前回記事で紹介した医師以外をパートナーに選んだ女性医師が相手に求めるものにもピッタリ当てはまる夫像だと感じました。

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* 東京大学 社会科学研究所:『社会科学研究』女性医師の労働時間の実態とその決定要因―非常勤勤務と家族構成の影響について


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