E1f85128 4649 400e aa45 721587cdbb06連載・コラム
2017年05月26日

Dr.まあやの「今日も当直です」
第14回 女医の結婚を勝手に考察してみる

恋愛するヒマもなければ出会いもない! 結婚できたところで家庭との両立は至難のワザ。嘆かわしい女医の実情を目の当たりにしているDr.まあや。好きなことができて充実しているけど、ときどき心をざわつかせる孤独感……。そんなホンネを打ち明けます。

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14回 女医の結婚を勝手に考察してみる 


ついに女性誌からもお声がけいただき、大変恐縮しているDr.まあやこと、脳外科医・折居麻綾。そういえば5月の連休も浮き足立つことなくがっつり仕事の平常運転だった。「あーあ、今日も仕事か…」と思うことはない。やりたいことができている今の状況に感謝している。これも、独身だからできていると思うと、諦めもつく(というかとっくに諦めている)。

気づけば独身はワタシだけ……?

考えてみれば、岩手医大の同期の女子18人いた中で、いまだ独身なのはワタシだけかもしれない…。ワタシなんか結婚とか出産とか考えず迷わず脳神経外科の世界に進んだが、他の同期は内科や小児科など女医にとって働きやすい場所を選んだ人が多かった(新医師臨床研修制度が始まる前)。外科系に進んだのはおそらく3〜4人だと思う。

いわゆる女子としての“お年頃”の時代、それはもう忙しかった。家には帰れない、寝る時間もないで、出会いなんてもっとなかった。出会っている場合ではなかった(出会ったところで…という話は置いておく)。一緒に働いていた女医さんを見ていると、2年目、3年目の研修医のあいだに結婚しちゃえ! というパターンが多くてだいたい相手も医者。それから30歳過ぎて焦って結婚相談所に駆け込んだ先生もいて、無事結婚して幸せそうだった。

ちなみにワタシは40歳過ぎたが、未だ独身…。

女医はモテない!?

女医っていうと、テレビで観るようなかっこよくて素敵で失敗しないイメージがあるが、実際女医はそんなにモテない(と思う)。病院という職場は女性社会で、看護師さん、クラークさんなど女性が多く、どちらかといえばそちらのみなさんの方が、華がある…。女医さんは育ちのいいお嬢さまタイプが多くて、とにかく必死で勉強して真面目に生きてきました! という女子。

男性にはどこか取っ付きにくいところがあったりもして、その上、頭がよくて妙に弁が立ったり、プライドが高く見えたりして、近寄りがたいイメージがつきまとう。ワタシが男でもいったん看護師さんの方へ行くでしょう…(笑)でも時々女子力が高い女医さんもいたなあ…。見た目もさることながら、ちょっとした隙もあって振る舞いもかわいらしい…。逆に、肉食系女子とか…

女医と結婚

そして女医が結婚するとなると、これがいろいろ難しい。家事は細かいことを期待されてもできないし、そもそも家にいないし、そこをフォローできる人じゃないと成り立たない。女の医者と結婚しようと思う人は、稼ぎを妻に期待して家のことを機嫌よくやってくれる優しい男性か、やはり互いに理解し合える医者同士、ということになる。

そしてその後妊娠、出産、育児というイベントがあるとしたら、医者をしながらの両立はとても大変そうだ。

ワタシも現場で「だから女医は困るんだ!」発言を聞いたことがある。異動してくる先生が妊娠していると聞いて、現場に緊張が走った。

「大丈夫なの?」「当直誰が変わるの?外来専門?」「アンギオできないよね?」など、クレーム多発。「お前も気をつけろよ!」とか言われる始末。せっかく子どもを授かったのに気の毒だな、と思うし、でもサポートする側は実際たいへんだったと思われる。どちらの言い分もあって、難しい問題なのだ。

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女性医師は生きづらい?

女性医師は、男性医師と違ってがんばった先のボーナスステージが少ないように思う

男性はやればやるだけ出世し次のステージに進めることが多く、女性というだけでハードルも多く、大した見返りもないことの方が多い。論文の数や症例数でも男性には及ばず、生きていくのは厳しい世界だと思う。

女医さんって本当に真面目な人が多くて、特殊な人種だと思っている。過酷な学生生活を生真面目に過ごし、努力を惜しまない。本もたくさん読んでいて知識も豊富、ワタシなんか、本来なかなか仲良くなれない人種である。

そして医者が生きているのは意外と孤独な社会。組織力が高い業界ゆえ、大学を出てしまうととたんに孤独になる。誰に何を相談していいかわからない。些細なことがうわさになる…。そこを生き抜いている人はやっぱりすごいな、と、脳外科の浮遊物としては尊敬してしまう。



↑女医が出世する姿を妄想してみた

さて、育ちのいいお嬢さまでもなく、生真面目に医療の道を直進してきたわけじゃないワタシは、学生時代はバイトをしまくっていた。焼き鳥屋、駅前の居酒屋、某消費者金融の審査窓口…。いろんな人を見てきたが、ワタシがもし結婚するなら医者はないな…と思う。

友人たち、先輩、後輩の、ありとあらゆる話を聞き、実際に見てきてしまったこともあり、考えていることや行動パターンが読めてしまうからつまらなく感じてしまうかも? なんでもお見通しですよぉ〜〜(笑)

というか、そんな贅沢も言えない立場なんですけどね…(笑)そして、また孤独。

■イラスト/Dr.まあや 構成/ふるたゆうこ

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  Dr.まあや(折居麻綾先生)

1975年東京生まれ、岩手育ち。岩手医科大学卒業後、慶應義塾大学病院で研修を終え脳神経外科に入局。2010年にかねてから夢だったファッションデザイナーの道に挑戦しようと日本外国語専門学校海外芸術大学留学科に入学する。翌年にはロンドンのセントラル セント マーチン カレッジ オブ アート アンド デザインに約2年間留学しファッションデザインの基礎を学ぶ。帰国後は事務所『Dr.まあやデザイン研究所』を設立しアーティスト活動をスタート。現在は釧路孝仁会記念病院、東京・小平市のあかしあ脳神経外科の院長として非常勤勤務している。 

 


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