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2017年10月31日

夫へ、後輩へ・・・女医のモヤモヤの処方箋 
女医のお悩み相談室Vol.6

仕事に育児に綱渡りな日々を過ごす女性医師たち。ついつい「何かを犠牲にしている」との被害者めいた思いも強くしてしまいがちなもの。そんなとき、なんの障害もなくキャリアを積む夫や、自分たちとは違うワークライフを選ぶ後輩を見ると、心がざわざわして「もやもや」が募りがちです。こんなやり切れない思い、どう付き合えばいいの? 女医たちのお母さん、南風病院・理事長 貞方洋子先生がお答えします!

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貞方洋子(さだかた ようこ)
公益社団法人鹿児島共済会南風病院 理事長。
「女性も仕事を持っていないと、本当の自由が無く、いざという時に心もとない」という病院創設者の川井田多喜氏の勧めで女医を志し、1964 年から南風病院に医師として勤務。その後84 年に院長就任、2002 年以降は理事長として病院経営に携わるようになった。東京女子医科大学卒業。鹿児島市で60年以上に渡って地域医療を牽引してきた公益社団法人鹿児島共済会南風病院(18診療科、338床)にとって、「病院大家族」のお母さんのような存在だ。

Q 夫の留学や、転勤、育児などで、自分の思い描いていたキャリアを歩めず焦りやフラストレーションがたまるばかりです。学位、昇進と順調なキャリアを歩む夫に嫉妬し、劣等感を覚えてしまう始末。どうしたらいいでしょうか。

A
あなたは、とっても向上心が強くて負けず嫌いなんですね。特に、夫婦してドクターだと、競争心を感じて、こういうネガティブな気持ちになるのかもしれません。そこはケースバイケースで、私の友人には、お互いにいい刺激を与え合って2人とも大学教授になった夫婦もいるし、友だちの両親でも、それぞれ成功している夫婦がいますよ。

そのあたりのキャリア形成に関しては、結婚前にしっかりと話し合って、自分はどうしていきたのか伝えて、協力してもらうべきでしたね。もう、夫に合わせるのなんてやめて、夫は夫でやってもらったらいいじゃない(笑)なんて、思ってしまいますよ。

ちょっと前までは、ドクターでも夫唱婦随みたいなところがありましたが、今は、そうでもないみたいですよね。うちの若い先生方は夫婦でよく協力し合って、育児もキャリア形成にも取り組んでいますよ。病院の行事にも、男性の先生がパパ一人で、赤ちゃんを連れて参加することもあります。奥さんもドクターで、今日は自分が育児担当だからって。皆さんそれは頑張り屋で、体調は大丈夫かしらと心配になることもありますけどね。私は、心の底から応援してあげたいと思っています。

たぶんあなたは、完璧主義者なのね。妻として、家事も育児も100%頑張りたい。医師としても、100%をめざすみたいな。でもなんでも一人でするのは大変ですよ。
勉強や仕事に打ち込める時間が欲しいなら、家政婦にお願いするとか、思い切って人に任せることも考えてみてはいかがでしょう。夫婦二人だけで解決するのではなく、利用できるサービスは利用して。周囲にも頼ってみることをお勧めします。
100%じゃなくて、70%ぐらいできたらいいじゃない。人生長いから、いろんな時期がありますよ。

まとめ
・妻のキャリア形成については、結婚前に夫婦で話し合っておくべき
・今は男性医師でも、家事・育児を分担する人は増えている
・完璧主義もほどほどに。100%ではなく、70%ぐらいでもOK!

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Q 若い女性医師の先生にもやもやしてしまうことがあります。専門医をとる前に出産・育児とライフステージを進め、私たちのころと随分変わったなと思ってしまいます。もちろん、時代は変わったし、価値観は人それぞれですが、ワークライフへの考えが異なる人たちとどううまく接していけばいいのか迷います。

A
あなたは40代ぐらいでしょうか。私は若い女性医師の皆さんとは相当年齢が離れていますが、もやもやはしませんね。時代のせいだし、あなたたちはいいわねと、見守ってあげてはいかがでしょうか。私が、皆さんのお母さんぐらいの年代から、そう思うのかもしれませんが。

私が接しているところでは、本当に、今の若い人たちは、私の時代以上に頑張っていると思います。学会にも積極的に参加されるし、勉強したいっていう意欲を持っている人も増えていますよね。だから、うちの先生方に対しては「今しなくてはならないことを、本当によく頑張っているね」と褒めてあげたいです。応援してあげてください。

でもきっと、あなたの周囲の若い女性医師は、うちの先生方とは違うのでしょうね。
勉強でも、家庭のことでも、「やりたいようにします。でも、ほかのことはしません」みたいな人だったら、もやもやするかもしれませんね。結局は、個人の姿勢だし、あなたも含め、お互いの姿勢によるような気がします。

うちの若い女性医師も仕事と育児の両立で頑張っていますが、ご本人は、周囲に申し訳ないとおっしゃっているし、権利に甘んじずに、仕事でもできることはしてくれていますね。そうした姿勢がちゃんと伝わっているから、周囲も喜んでフォローしているのでしょう。

一方で、相手に対して、頑張ってほしいなと思っていると、もやもやしないものですよ。私は女性も勉強して、偉くなってほしいけど、細く長くでもいいから、辞めないで働き続けてほしいとも願っています。人それぞれですからね。あなたにも、若い皆さんの生き方や、一番やりたいことを大事にしてあげたいと思うようになってほしいです。
お陰様で、うちの病院は、権利だけを主張する先生はいませんけどね。

まとめ
・よく「今の若い人は」と嘆く人がいるが、頑張っている人は増えている
・もやもやするかしないかは、個人の姿勢による。同じことをしても、相手が謙虚なら応援したくなる。
・細く長くでもいいから、辞めない働き方も悪くない

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文/木原 洋美


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