
8割以上の女医が両立に苦労。
みんなどうしてる?仕事と家庭。
みんなどうしてる?仕事と家庭。
joy.netパートナーの女性医師へのアンケートによると、仕事と家庭との両立で「苦労を感じることがある」と回答した女性医師は64%。「時々ある(18%)」を含めると実に8割以上の女医が両立に苦労を感じていることがわかりました。そこで今回は、女性医師たちの悲鳴とも聞こえる両立の実態と、両立のための工夫点を紹介します。
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8割以上が「両立に苦労を感じる」
仕事と家庭の両立に苦労を感じることがあると回答した女性医師の中で、多かったのが子育てとの両立。特に、
・帰宅後の食事、お風呂、片付け・掃除、洗濯といったルーティンワーク。
・子どもの習いごと、勉強のフォロー、幼稚園・保育園などの対応。
・急な発熱や夏休みなどイレギュラー対応。
に、苦労を感じているという意見が多くみられました。
・家事、子どもの受験勉強など、仕事より家庭生活のほうが忙しい(内科・常勤勤務)
・当直が続いたりすると、洗濯物や食器がたまるたまる…。(麻酔科・常勤)
・勤務終了時間が遅く、そこから帰宅して子どものお風呂とミルク・離乳食と寝かしつけまでが怒涛。自分の夕食は食べられない日も多々。自炊する時間はほとんどなく、休みの日も家事をやる気がおきません。子どもはかわいいし、お世話は苦ではないけど、物理的に時間がない! とにかく毎日眠たい。(麻酔科・常勤と非常勤)
ただでさえ忙しく、「お昼ご飯5分!」なんて医師も多いというのに夕食まで食べられないとは・・・・・・涙。ごはん食べたい、寝たい、そんな人間の根源的な欲求ですら満たされないワーママ女医のリアル。
・常勤時短と社会人大学院在学で勤務していたが、研究・論文作成の時間が足りず今年度から非常勤勤務にした。家事・育児などに時間がとられるため勉強や研究の時間の確保が難しく大変。(家庭医療・非常勤)
仕事と育児との両立だけでなく、研究・論文まで!! 医師のマルチプルなハードワークぶりに頭が下がります・・・・・・。
・子どもの幼稚園の行事がほとんど平日。参加するのに調整が必要。時短で働かせてもらっていますが、本当はもっと働きたいと思う時があります。(産婦人科・常勤)
・いくらがんばっても非常勤では自分の満足できる仕事ができない。 夫はほぼ無傷でキャリアを積んでると思うと腹が立つ。(病理診断科・非常勤)
どうしてもキャリアをセーブせざるをえないのは「女性側」であるのがまだまだ大多数。「やれる範囲で手伝うよ」というスタンスでイクメン気取ってキャリアも邁進する夫に忸怩たる思いを抱くのも当然です。
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女性医師の三種の神器? 苦労は工夫で乗り越える!
そんな中、両立のために工夫していることを聞きました。家事の一部をアウトソーシングしたり時短家電(食洗機、衣類乾燥機、ロボット掃除機は女性医師三種の神器!)を活用したり食事を惣菜で済ましたり、完璧を目指さない!といった潔い意見も。
仕事では呼び出しや当直は対応できないと割り切り、職場の理解を得る、そして、家庭もすべて完璧にはできないと諦める。それぞれのバランスをギリギリのところで保っている、という印象を受けました。また、夫の協力については、期待しつつも過度に依存しないというスタンスが多いようです。これも男性優位社会を生き抜いている女性医師の身のこなし術なのかも…。
・週末の呼び出しなど、対応できず申し訳ないと思っているとキリがないので、もう割り切っています。がんばりすぎないようにしようと常に心掛けています。(救急、集中治療・常勤)
・諦める悟りの心を持つ。(外科・常勤)
物理的にどうするか…だけでなく、マインドセットも重要! そのあたりのセルフコントロールは、さすが医師という印象です。
・両立のために手を抜けるのは仕事でも育児でもなく、“家事”のみ。掃除は最低でも週に1回、掃除機、床の拭き掃除ができればよし、くらいの気持ちでいます。(放射線科・常勤)
編集部は以前取材で「掃除できないけど、埃じゃ死なないから!」と清々しい顔で話されていた医師の姿に励まされました。ですよね!
・常備菜を作り置きしておき、帰ったら子どもにすぐに食べさせられるようにしている。ゆでとうもろこしや枝豆、さつまいものオーブン焼き、粉ふきいも、キュウリやミニトマトが便利。有機野菜だとエグみがなく簡単な調理でもおいしく食べられるので、時短目的で選んでいる。そして疲れた時は無理せず外食。(家庭医療・非常勤)
有機野菜だと凝った料理でなくてもおいしいとは!! 食育目的でなく、時短目的の有機野菜。新しい!
・シッター派遣サービスへの登録。 食材宅配会社を使い、夕食はキットを利用。母親が笑顔でいることが1番大事!と言い訳して、いかに効率よく手抜きできるか日々模索しています。(精神科・常勤と非常勤)
・家政婦さんをフルで投入しています。(精神科・常勤と非常勤)
・家電は惜しまずに買う。(消化器外科・常勤)
仕事と家庭の両立も、まだまだ女性医師個人の効率化の努力とマインドセットで乗り切られているというのが現状。医療現場の働き方改革の具体的方法論がまだまだ浸透していない中で、必死に食らいつく(そしてちょっと疲れてる…)姿が見えました。
現在joynetでは、「医療現場の働き方改革」に取り組む先進病院の取材記事を進行中! 女性医師をマミートラックに陥らせずに、キャリアとライフの両立を実現させる取り組みとは? そこで働く女性医師たちの声とは? 乞うご期待です!!
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文/ふるた ゆうこ
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