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2017年11月27日

女医座談会――がん実績鹿児島NO1病院で働く女性医師たちの仕事、家庭、キャリア磨き

5大がんの退院患者数は鹿児島県第1位、胃がんの症例数は九州第1位など、がんの治療実績ひとつ見ても、鹿児島県随一のレベルにある公益社団法人鹿児島共済会南風病院。そのハイレベルを支えているのは職員ひとり一人の熱意と向上心だが、とりわけ女性理事長が力強く支援し、牽引する女医の存在は大きい。なぜ、彼女たちはそんなにもイキイキと働き続けられるのか? 座談会トークで理由の一端を教えてもらった。

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左から、福元まゆみ・腎臓内科医長、飯福沙織・消化器内科医師、馬場由紀子・消化器内科医師

女性理事長のもと、それぞれの希望やライフスタイルに配慮したサポートが得られる

――最初に、皆さんがどうして医師になったのか、なぜ、その診療科を選んだのかをお話しください。

福元(敬称略、以下同):私は単純に、医療系のテレビドラマや映画に憧れて、なりました(笑)。腎臓内科を選んだのは、一番面白いと思ったからです。腎臓って、腎臓病だけでなく、糖尿病や高血圧、膠原病など、色々な病気に関連しているので、腎臓からほかの疾患が見つかることもあり、奥が深いです。

馬場:私は身内に医師がいて、ごく自然にめざしました。学生時代から消化器に興味があったので、南風病院に初期研修からお世話になっています。特に消化器がんは、症例数も種類も多いので、魅力がありました。

飯福:私の実家は医師ではありませんが、私は小さい頃から医師になりたいと希望していました。消化器内科を選んだのは、自分の手技で患者さんを治したかったからです。外科は体力的に、女性ということもあってハンデもあるかなと。学生時代に様々な科を回った中で、消化器は内視鏡でがんの治療をすることもできるところがいいなと思い、決めました。
馬場先生と一緒に、南風病院で研修を受けたのですが、ここには消化器内科のすごい先生がいらしたので、学ばせていただきたいと思いました。

馬場:飯福先生と私は今、女性専用の大腸内視鏡検査を担当しています。大腸内視鏡検査は恥ずかしがる方が多くて、『女医に診てほしい』という要望が強いんですね。なので、とてもご好評いただいています。

福元:南風病院は、「人にやさしくあたたかく」を理念としていますが、私たち女医に対しても、優しくて働きやすい職場ですね。

馬場:そうですね。理事長が女性だからかもしませんが、女医を大事にしてくれる病院だと思います。時々、女医の食事会が理事長主催で開催されているのですが、そこでは理事長はもちろん、他科の先生方からもアドバイスがいただけます。それはとてもいい刺激になっています。

飯福:他科の先生とかとも話せるし、非常勤の先生方とも交流できて、勉強になります。

福元:うちは独身でバリバリ働いている女医さんから、既婚で、育児しながら働いている女医さん、介護と育児のダブルケアをしている女医さんまで、様々な立場の人がいるけれど、各自のライフスタイルや希望に合わせた配慮をしてもらえるのが、ありがたいですね。

馬場:私は1歳半の子どもがいるのですが、入院患者さんの担当や宿直を免除してもらうなど、すごく配慮してもらっています。

福元:労働環境はいいですよね。慢性的な長時間労働が問題になっている病院もあるようですが、私は帰れる時はさっさと帰宅し、プライベートも大事にしています。

 

馬場由紀子(ばば ゆきこ)
公益社団法人鹿児島共済会南風病院 消化器内科 医師。
2011年鹿児島大学医学部医学科卒業、公益社団法人鹿児島共済会南風病院で2年間の初期臨床研修終了。2013年より現職。

 

産休明けは週4日勤務、当直と入院患者担当免除。
ほかにも周囲皆が配慮してくれる

福元:馬場先生は、育休は1年取得したんですか。

馬場:いいえ、半年で復帰しました。

福元:でもお子さんはまだ1歳半なんですよね。どのような配慮をしてもらっているんですか。

馬場:今、週4日で勤務させていただいています。勤務がある日も、ほぼ定時で帰らせていただいているし、当直と入院患者さんの担当も免除してもらっているので、負担感なく働けています。
保育園の延長保育が7時までで、それに間に合えばいいので、ちょっと検査が長引いても大丈夫なんです。週末と平日も1日お休みをいただいているので、そこで離乳食とかまとめて作って冷凍して、平日はチンして、食べさせるみたいな感じです。

飯福:周囲も、馬場先生が無理しなくてもいいよう、配慮していますね。

馬場:そうですね。私、妊娠が分かった時に、先生全員に個別で報告に行ったのですが、第一声で皆さん『おめでとう』と言ってくださって、凄くありがたかったです。今、当科には女医が4人いて、飯福先生は常勤でバリバリ、私は一応常勤ですが週4日で働かせていただいて、あと2人、非常勤の先生がいらっしゃるのですが、皆さん快くカバーしてくれます。もちろん、男性の先生方もよく配慮してくださいます。

福元:消化器内科では、妊娠出産は初めてですか。

馬場:そうです。だから、ある程度はロールモデルになるのかなと思って行動しています。幸い、うちの主人は非常に協力的な方で助かっています。小児科医で、大学の医局に属しているんですけど、私が妊娠出産の時に医局の先生方や教授とお話をして、3ヶ月の休暇を取ってくれました。正式な、育休というわけではないのですが、最後の一ヶ月を私の復帰の月と重なるようにしてくれたので、復帰も凄くスムーズにできました。

福元:凄い、理想的なご主人ですね。妊娠中の、消化器内科でのフォローはどうでしたか。

馬場:放射線を浴びる透視検査の仕事もあるので、妊娠が分かった時点ですぐに報告して、外してもらいました。当直も、切りのいいところで免除していただけるようになって、助かりました。
細かく配慮してもらえたので、育休直前まで、日中の救急対応とか大腸カメラとかも続けることが出来ました
皆さんに、負担をかけて、申し訳ないと思うと同時に、とても感謝しています。

福元:南風病院はそういうところ、ありますね。私の上司も、『仕事はもちろんしっかりしてプライベートをも大事にして、ムダに長く働かない』という方針なので、男女限らず、仕事をみんなで協力してなるべく時間内に済ませて、あとはリフレッシュしましょうと。
私も時間をみつけてランニングしたり、山に登ってみたり、ヨガをしてみたり。好きなことをしています。もちろん、急な呼び出しや残業もありますが、なるべく意識して気分転換するようにしています。

福元まゆみ(ふくもと まゆみ)
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学分野 腎臓内科所属 
2002年 鹿児島大学医学部医学科卒業、同年 鹿児島大学第二内科入局。2013年4月より、公益社団法人鹿児島共済会南風病院・腎臓内科 医長。
日本内科学会総合内科専門医、腎臓指導医、透析専門医

ドクターもコメディカルも、男女関係なく、
キャリア磨きを支援してもらえる環境がある

福元:馬場先生、通常は1年間取れる育休を半年で切り上げたのはどうしてですか。

馬場:一番の理由は、内視鏡を忘れてしまうのが怖かったからです。熟練が要求される手技なので。半年で復帰させていただいて、なんとか覚えていたと確認できた時は、ホッとしました。ただやっぱり休んでいた間に、新しく採りいれられた手技なんかもあったので、それは勉強しなければなりませんでした。

飯福:医療技術は進歩が早いので、着いて行くには努力が必要ですね。

馬場:福元先生は今後、どのようにキャリアを磨いていこうと考えていますか。どうしようとか、悩んだことはありますか。

福元:私は鹿児島大学病院消化器疾患・生活習慣病学の腎臓内科に在籍中ですが、大学院で研究に従事し博士号を取るか、取らずに臨床だけでやっていくかで迷った時期はありました。結局、自分は臨床で、患者さんと接しているのが好きなので、大学院には進みませんでした。が、その選択を強いられたわけでなく、自分で決められたことに感謝しています。
今後は、新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。日々やっていることを漫然と続けるのではなくて、少し自分らしさが出せるようなことをしていきたいです。

馬場:南風病院は、キャリアを後押ししてくれるから、うれしいですよね。

福元:そうですね。1年間、国内留学に行かせてもらっていた先生もいましたね。快く、送り出してもらっているのを見ると、いいなと思います。

馬場:ドクターだけでなく、コメディカルの人たちのキャリアも支援していますよね。認定看護師も多いし。

飯福:認定看護師も多い方ですよね。放射線技師さんとかも「日本一優秀なスタッフが集まっている」と聞いたことがあります。理事長が本当に、応援してくださるんですよね。

福元:私は、患者さんを診ることが一番勉強になると思うので、患者さんを診て悩んで、自分で調べて、ということの繰り返しに力を入れています。

馬場:外部にも勉強しに行きやすいし、内部でも、学べる環境がありますよね。
消化器内科にも、胃や大腸の診断のスペシャリストとか、内視鏡治療のスペシャリストとか、胆膵のスペシャリストとか、素晴らしいベテランが揃っているので、それぞれの先生に臨床を通して色々と教えていただいています。

飯福:あと(今は転職されてしまいましたが)8月までは、胃の診断にものすごく詳しい先生がいて、週一回勉強会を開いて下さっていましたね。私たちも経験した症例をまとめて発表して話し合うなど、ケーススタディみたいなことを定期的にしていて、とても勉強になりました。

飯福沙織(いいふく さおり)
公益社団法人鹿児島共済会南風病院 消化器内科 医師。
2011年鹿児島大学医学部医学科卒業、公益社団法人鹿児島共済会南風病院で2年間の初期臨床研修終了。2013年より現職。

 

 

 

座談会を終えて

終始、にこやかに話す3人。医療現場の長時間労働や女医が仕事を続けることの難しさが問題になっている昨今だが、「うちは、そういう問題はぜんぜんないです。他は大変なんですね」と驚いていた。日本でも数少ない女性理事長の手厚い配慮の賜物でもあるのだろうが、話しを聞いていると、彼女たち自身、好環境に甘えず、謙虚に、周囲に感謝しながら努力している姿勢が伝わってきた。

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