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2017年12月07日

Dr.まあや的科目イメージ
Dr.まあやの「今日も当直です」 第19回

「医者」といっても、科目ごとに毛色はあまりにも違うもの。医者の中での変人率&嫌われ度NO1を自認する科目「脳神経外科」のDr.まあやによる科目イメージはいかに!? 

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第19回 Dr.まあや的科目イメージ

気づいたら釧路の気温も1桁、今年の初雪は10月17日に観測されたそうな。寒くなると、当直中の救急外来は、脳卒中患者を運ぶ救急車の音、滑って転んで頭をぶつけた患者さん、お酒に呑まれた患者さんたちでにぎわう。脳外科にとって、冬は脳卒中が増えるわけで、まさにシーズンイン!これからの時期、当直医としてはますます気が引き締まる。身は引き締まらないのだけれど…。

前回は医者の仕事と女医の働き方についてブツブツとつぶやいてしまったのだが、普通の人から見たら同じ医者でも、医者から見たら科目によってまったく違う人種だってことがある。最近は、大学病院や総合病院で働いていないため、めっきり他科と関わりが少なくなってきたが、ちょっと偏屈な脳外科医から見た他科のドクター像について勝手に分析をしてみたいと思う。

開業医も視野に入れる将来ならば、総合診療医か!?

最近増えてきた総合診療医。患者さんの中には、何科に行けばいいのかわからないけど、総合病院の内科は予約でいっぱい…ということがよくある。こういう患者さんたちを受け入れてくれる総合診療科がもっと増えくれると助かるなぁ、と思う。医者としても、最終的に開業医になろうという人にはとてもいい環境だし、プライマリケア全般を広く扱ってできるだけ多くの患者さんの役に立とうと思うことはすばらしいことだ。医師の偏在が大きな問題になっている中、特にへき地など医師が不足している地域では、幅広い対応ができる総合診療医は貴重な存在になるだろう。

やっぱり一番人気!消化器内科

ワタシの友人に一番多いのが、消化器内科医。一番人気というか、内科の王道って感じで、医者の中のメジャー。比較的穏やかな人たちが多く、変なことを言わない。医者の中の、常識的な人々が集まっているのかな、と勝手に思っている。そして、消化器外科も外科の王道という感じで、消化器内科がより偉そうになった感じですが(笑)、極端に変な人がいないし、外科医のイメージを作っている人々じゃないかと。

女医が増えてきた?循環器内科

最近は女医さんがかなり増えてきて、カテ職人みたいな、外科医とはまた異なる人種も現れているような印象。血気盛んな、気の強い女医さん、気難しい男性医師が集まっているような…。心臓という人間の死に直結する臓器を扱う責任を背負っている強さなのでしょうね。

静かなる呼吸器内科

存在が薄く、地味に活動している…(←失礼)他の臓器より、緊急性がない病気を扱っているからだと思うが、バタバタしていなくて、穏やかな印象。救急患者さんよりも、がんや肺気腫のような、慢性疾患が多いので、時間的余裕からくる静けさなのでしょうか。

実はちょっとビビっている…神経内科

同じ臓器を内科的に扱う先生たちなのだが、難病も精査する先生たちの聡明さが、脳外科医と異なる雰囲気を醸し出す。ここ10年で、血管内治療専門医を取得する先生たちも現れ始め、急性期疾患に対応するかどうかで印象が変わってしまう。特に女医さんの中には脳外科と関わりたくない雰囲気を出される方が多いように感じ…、見下されているような怖さを感じることがあり、泣きそうになる。(泣笑)

憧れの腎臓内科

腎臓内科は、もし私が内科医になるとしたら、勉強をしてみたかった科。透析や糖尿病のことなど、いろいろ役に立つことが多いだろうなぁ、と今改めて思う。

マニアック。リウマチ科や血液内科

もはや、マニアックな分野。専門的な知識が必要で、治療方針や薬剤も日進月歩、研究肌の人々が多い印象をうける。実験と臨床を行ったり来たりしている先生が多いのかも。

気難しさNo.1!? 心臓外科

脳外科医と双璧になるほどの、プライドの高さ。人格的な違いを言えば、生真面目すぎて面白みのない雰囲気…。開業している先生が少ないことを考えると、なかなか遭遇できないレアキャラ?
最近は、フレンドリーな心臓外科医にも遭遇し、ちょっと安心。

品がいい?産婦人科

患者さんが女性のみ、という特殊性。他の外科よりも女性が多く、明らかに他の外科よりも、女性に配慮せざるを得ない男性医師たち。私も入院中お世話になったが、我が脳外科と違って、「ゲス」感がない。実は、メインが産科と婦人科でも微妙に違う気が…。

マンパワーの強さ!整形外科

実は、救急をやっていると、外傷患者の紹介をし合う近い存在が整形外科の先生たち。脳外科と違い、圧倒的にマンパワーの強さがある。その余裕からか、外科の中でも医者人生が楽しそうに見えることがある(大学病院で、同じ病棟だったから、余計そう見える)。

ノリがいい泌尿器科

普段あまり接点がないが、友人や今まで接してきた泌尿器科の先生たちは、外科的な性格はあるものの、とにかく楽しげで、ノリのいい人たちが多かった。

きれいな女医さんの集まる場所。皮膚科

きれいな女医さん多いですね…。美意識高く、WLB重視の医者が多いイメージ。
なんで、皮膚科医になろうと思ったのだろう、と疑問を持つワタシとしては、きっと相反する、仲良くしてもらえない人々だろうなぁ、と思っている。ポリクリの時に飲み会に行って、違和感しかなく、間違いなく私は皮膚科医にはなれないなぁ、と思った。男性医師は、とにかく気が弱そう。患者として皮膚科にかかった時に、「なんで皮膚科の先生は診断名を言わないの?」と詰め寄った時に、ベテラン看護師さんに「脳外科の先生たちとは違うの。あんまり先生をいじめないで」と言われたことがある。

見とれるほどの縫合テクニック。形成外科

美容形成外科医になる前に、形成外科で専門医を取る先生も多いと思う。大学病院で生まれつきの体表形態の異常だったり、外傷による変形欠損の手術など、実は一般的になかなか知られていない手術を行なっている先生たち。脳外科の手術が終わった午前1時、形成外科にバトンタッチ、なんてことが昔よくあったなぁ。縫合の細かさやテクニックは勉強になることが多かった。色々な経験を経て、美容形成外科に進んだのなら、信用できる先生たちだろう、と思われる。

小児科医に悪い人はいない

小児科の先生たちは、根本的に熱血で生真面目な人たちが多い。一般的に脳神経外科の患者さんはだいたいお年寄りが多くて、病気との向き合い方にしても、「歳だから仕方ないね…。」となり、急変しても、延命治療を望まないこともある。
しかし、子ども相手だとまったく違う。その子どもや家族の未来のために、絶対に諦めないという姿勢。まだ何とかできるかもしれない、奇跡を信じている、そんな先生たちの集まりだと思っている。親との関係も大変だ。高圧的な親もいれば、どんなに医者が必死でも無関心な親もいる。

言い争うこともなきにしもあらずな麻酔科

女医さんが多かったり、都内だと、フリーランスの医者が多い。あっちこっちの病院に向かい、麻酔をかけていく。外科医が偉そうなのが原因か、何かと言い争いや喧嘩になることも…(汗)。全身管理してくれるありがたい存在だけど、脳外科のオペは長時間のうえ、急変も少ないから(?)麻酔科医には嫌がられがち(?)

不思議な…精神科

精神科の医師は、大きく分けて2種類だと思っている。
他人にそれほど興味のない人か、もともとマニアックな人か。不思議な集団。

ありがたや…。耳鼻科や眼科

同じ頭頸部として、ちょこちょこお世話になり、機能評価をしてもらったり、精査をしてもらったりしているが、文句を言うことなく接してくれるありがたい先生たち。実は、眼科の手術を見ていた時に、いわゆる「共感覚」を感じてしまい、ワタシには手術できないな、と思ってしまった経験が。

あえて、最後に脳神経外科

変わり者が多く、コミュニケーションを取るのが下手。そんな性格のせいもあり、時として強引さを振りまくことも…。他の科の先生たちに、嫌われがち…。
常に機嫌が悪いように見えたりしますが、単に疲れているだけだったりするので、どうかご容赦を…。

そんな感じで、自虐的に脳外科をまとめたところで、主な各科先生たちの勝手なイメージを話してしまった。あくまでDrまあや的感想です。

結局、救急が多いかどうか、死に関わる科か、マンパワーが強いか、などで、心の余裕を作り、他科の医師に対して優しくなれるかどうか、決まってくるところがあるんだよな…。もちろん、人格者として、どんな状況だろうと、優しく接してくれる先生がどこの科にもいるし、その逆も…。

これから医者になろうという学生のみなさん、大して参考にしないでください(笑)。科によって環境がまるで違うし、地方と都会でも全然異なるし、同じ科でも大学の雰囲気で異なりますからね。

ちなみにワタシは大学1年で脳外科に行くことを決め、長期休暇の時に何か所か病院見学に行き、自分の行く道を決めることができた。どんな人たちと働きたいか、がっつりお金を稼ぎたい、人間らしい生活をしたい(笑)、自分の身を削ってでも人を助けたい、将来は在宅でできる仕事をしたい、親の病院を継がないといけない、など、医者になる上で自分に欠かせないものと、自分の性格をかけ合わせ、向いている職場をみつけることをぜひおすすめしたい。各科の先生たちにどんどん聞いて、後悔しない選択ができるといいですね!

さて、気づけばもう2017年も残りわずか。次回は去年に引き続き、今年の医療ニュースを振り返ってみようと思う。

先生の考える「科目イメージ」、お寄せください!

私の科目はこんな人が多い、あの科目はパーティー野郎・・・などなど、先生の思う「科目イメージ」がありましたら、こちらのフォームよりぜひお寄せください。

■イラスト/Dr.まあや 構成/ふるたゆうこ

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  Dr.まあや(折居麻綾先生)

1975年東京生まれ、岩手育ち。岩手医科大学卒業後、慶應義塾大学病院で研修を終え脳神経外科に入局。2010年にかねてから夢だったファッションデザイナーの道に挑戦しようと日本外国語専門学校海外芸術大学留学科に入学する。翌年にはロンドンのセントラル セント マーチン カレッジ オブ アート アンド デザインに約2年間留学しファッションデザインの基礎を学ぶ。帰国後は事務所『Dr.まあやデザイン研究所』を設立しアーティスト活動をスタート。現在は釧路孝仁会記念病院、東京・小平市のあかしあ脳神経外科の院長として非常勤勤務している。 



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