51bc141f a0ad 45c3 ac2a 6a208f41a090リフレッシュ
2015年10月02日

無機質なオペ室から飛び出して
カラフルな北欧アートの世界へ

 こざっぱりとした白衣、無機質な手術室、モノトーンな診察室……。どこか味気ない病院に長時間いると、知らず知らずのうちにココロのビタミン不足に陥っているかもしれません。そこで、今回は現在開催中のフィンランドのイラストレーター、レーナ・キソネンさんのピースフルな色にあふれた個展を紹介します。

↑ポスターは左から、「帽子にもケーキにも見えるようにサイズバランスを決めるのに苦労した」という<ケーキハット>8,100円、女の子たちの髪の毛の色が愛らしい<カクテルガールズ>6,480円。

レーナ・キソネンさん

1983年生まれ。フィンランド・ヘルシンキを拠点に活動するグラフィックデザイナー、イラストレーター。遊び心にあふれるいきいきとした作風で知られており、日常生活と空想がカラフルにミックスされているのが魅力。2006年よりグラフィックデザインやイラストレーションのさまざまな分野で活躍し、テキスタイル、洋服、プロダクト、空間として発表されている。また、伊勢丹、サーモマグ、キッピスなど日本企業とのコラボレーションも行っている

子供の頃に描いていた
「お菓子の世界で暮らす」がテーマ

フィンランドで活躍しているイラストレーター、レーナ・キソネンさんの個展『スキャンディーナヴィア』が東京・表参道にあるギャラリー・ドゥー・ディマンシュ9月29日(火)~10月11日(日)まで開催しています。

「家やテーブル、グラス、服など、すべてがお菓子でできている世界で暮らす。きっと女の子なら一度は思い描いたことがある夢を表現してみたかったんです」というレーナさん。

展示されているポスターの数々は「お花の蜜がドリンクになっていたら」と生まれた<フラワードリンク>や、「チョコチップが散りばめられたソフトクリームがスカートだったら」という願望が形になった<アイスクリームドレス>など、彼女の空想の世界がそのまま作品となって映し出されています。また、今回の個展ではポスターやポストカード以外にも<キャンディー・デイ>と題したボードをカッティングしたアートワークスが登場。まさに食いしん坊らしく、真っ赤な口のまわりにはドーナツやクラッカーなどカラフルなスイーツが取り囲み、ユーモラスで自由な作風が元気を運んでくれます。

↑「さあ食べますよ♪」と言わんばかりの作品<キャンディ・デイ> Lip 7,020円、他スイーツ各5,832円。

Leena Kisonen exhibition SCANDYNAVIA
           2015年9月29日(火)~10月11日(日)

会場:ギャラリー・ドゥー・ディマンシュ
住所:東京都渋谷区神宮前3-5-6
TEL:03-3408-5120
営業時間:12:00~19:30 月曜定休
www.2dimanche.com

切り絵とグラフィックを融合させ
温もりのデザインと美しい色を表現

レーナさんは、子供の頃からものづくりが大好きでしたが、まさか自分がアートの世界で仕事ができるとは思っていなかったそう。「高校生のときにアートスクールの先生からイラストやデザインの世界の具体的な話を聞いてやってみようと思えたんです。それまでは、通訳などの言葉を使う仕事に就くのが夢でした」。

ヘルシンキのアァルト大学卒業後、イラストレーターとしてスタートを切った彼女は、切り絵とグラフィックを組み合わせた独自の表現方法で制作に取り組みます。行程はまず黒い紙をハサミでイメージする形にカットしてベースのフォルムを作り、それをスキャンしてPCに取り込み、加工します。クラフト感あるデザインとデジタルの技術を掛け合わせることで、温みある形と色の鮮やかさが相まった絵を表現しているレーナさん。PCで加工するときは、ハンドメイドらしいボコボコしたラインを生かしたデザインを心掛けているとか。今回の個展ではとくにマットな質感を大切にしたかったので、納得いくまで印刷にこだわったと言います。

↑左・今回の個展のメインビジュアルである<キャンディ・バッグ>8,100円。
洋ナシとアルファベットは切り絵、ハートや花などは手書きのタイポグラフィなど、多彩な表現方法を織り交ぜた作品。右・ブルーの濃淡が美しい<フラワードリンク>6,480円。

↑エキシビジョンの準備をするレーナさん。作品を作るときのようにステッカーシートを思いのままカットして、エントランスの窓をデコレーション。

日々の暮らしのなかに
アイデアはあふれている

遊び心のある自由なデザインのヒントは、暮らしのなかに散りばめられているといいます。「高いお金を払って美術館に行かなくても、日々の生活におもしろい形や色を見つけられる。目を凝らしてアイデアを発見するのが楽しいんです」。

 そんな好奇心旺盛なレーナさんは作品制作のほかに、プロダクトのプリントデザイナーとして活躍しており、今回の作品展でもフィンランドのテキスタイルブランド『カウニステ』や日本の北欧スイーツ『フィーカ』など、彼女が手掛けたアイテムも販売しています。

→カウニステのキッチンクロス
<コーヒータイム>各2,376円。
コーヒーを淹れる手順を描いた
アイテムで、イラストの最後は
「素敵なカップを用意する」と
いう、レーナらしいチャーミン
グなデザイン。

 

 

←新宿伊勢丹限定の
フィーカのクッキー
各1,080円も販売。
食べ終わったあと
も小物に入れに使
える色とりどりの
ボックスです。

 

 

「何にでも顔がついてる(笑)」
日本のキャラデザインが新鮮!

今回、二度目の来日の彼女は1ケ月以上の長期滞在となり、日本を楽しんでいるようです。「日本のデザインはシンプルなところがフィンランドのものと似ています。でも、今回、東京の町を歩いていてキャラクターものがたくさん目に飛び込んでくるのに驚きました(笑)。そこがフィンランドとの大きな違い。北欧デザインはどちらかといえば機能性重視ですからね」。京都の旅の計画もあり、日本の風景やアートを五感で吸収し、新たな作品の原動力をチャージしています。

↑秋葉原の『アーツ千代田3331』の企画で1ケ月間レジデンスに滞在して制作したもの。東京の町からインスピレーションを受けた作品です。

 少女のようなピュアなイマジネーションが凝縮されたレーナさんの作品は、ココロの垢を落とす浄化作用がある気がします。目にも鮮やかな美しい色の世界に身を置き、わくわく、ドキドキして、気持ちもカラフルに彩りませんか?

※価格はすべて税込です。

    レーナ・キソネンさんの暮らしが分かる本
    フィンランドのおいしいキッチン(主婦の友社)

   レーナさんをはじめとしたヘルシンキに暮らす
   アーティスト13人のライフスタイルを集めた一冊。
   デザイナー、イラストレーター、フードエディター
   といった感性豊かな彼女たちのセンスのいい
     インテリアや料理、テーブルコーディネイトを紹介。
     写真を見てるだけでも癒されます。


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