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2018年09月19日

医者の子は医者ですよね?ハラスメント【のうげかなう。joy.net支店 第19回】 

医師が子どもを持ったときに晒される「やっぱり、子どもも医者に?」プレッシャー。子も親も追いつめる周囲からの目の実態とは?




私自身の子育て中の体験談を描きました。

医者の子は最終的な職業選択をした後に「子供も無事医者になった!」もしくは「子供は医者にならなかった/なれなかった・・・」という風に親と結びつけた視点で語られることがしばしばあります。

親が開業医であれば家業の跡継ぎの問題と結びつくので理解可能な部分もあるかもしれません。
しかし、勤務医の子であってもなぜかそのような視点から子供の進路について語られる事が多いのです。

医師という職業は経済的には非常に安定しているので、医師である親が子供に対して漠然と「医者になってくれたらいいな」と思うのも自然かもしれません。私にもそういう気持ちがないといえば嘘になります。

また子供の側も、医師として働いているお父さんやお母さんを幼少期から身近にみていれば自然とその職業に憧れるのも無理はないでしょう。

でも例えば、高給取り代表格といえる外資系投資銀行や総合商社の社員の子供が同業種の会社に就職しなかった(もしくはできなかった)としても、冒頭に書いたような言われ方はあまりしませんよね。本当に医者の世界は不思議です。

医者の子に生まれた時点で、なぜかその子は「医者になれるorなれない」というワクを親や世間によってはめられてしまう事が多いのです。そしてその結果は子供だけでなく、親の方にもふりかかってきます。

4コマにも描きましたが、医学部に入れなかったり入らなかったりすると「育て方が~~」とか「遺伝が~~」とかヒドいことを言われたり、あるいは同情されたりすることがあります。もちろん全部が全部そうではありませんが・・・。

この特殊性の理由については、日本において「医者になる=職業の選択」が「医大・医学部に入る=大学受験」とほぼ同義だということが大きいのではないでしょうか。

実際、医大や医学部に特化した予備校や受験情報サイトには、「我が子を医者にするには~~」とか「親が医者の方が子供も~~」のような文字が踊っています。熱心な親御さんが多いのでしょう。医者の世界では親が主体の「お受験」と職業選択が強く結びついている点が非常に厄介です。

本来、人生の最終的な進路は子供が自分で選ぶべきものです。職業の選択にまで親が責任を感じたり介入したりするのは行き過ぎですね。

親も子も「医者の子だし医者にならなきゃ」というプレッシャーを抱え込んだり与えたりする必要はないと思います。周囲の人間や世間が意識的・無意識的に醸し出すそのような雰囲気も取り払って、子供に自由な人生を歩ませてあげるべきでしょう。

長くなりましたが今回は自戒の意味も込めて書かせていただきました。

■作者:赤木 継
某大学病院に勤務する脳神経外科医。2児の父。ブログ「のうげかなう。」にて、4コマ漫画とエッセイで脳神経外科医の日常を綴っている。 

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