78533659 0940 47d5 bb5c ff39b510780e連載・コラム
2018年11月13日

私がメディアに出演した理由――医学部入試差別、無給医問題の当事者として/外科医ママが漫画でメス! 女性医師の”あるある”事情第14回

医学部入試差別問題、そして無給医問題と、”医師内では暗黙のルール化”していた事柄が世間に衝撃を与えた今年下半期。消化器外科医であり、3人の子の母親でもある「さーたり先生」も当事者として複数メディアに登場されました。リスクを取ってまでメディアに出る選択をした理由、そして自らを突き動かす原動力とは――真摯な思いをお寄せくださいました。

どうも。
「妊娠を機に無給医になり大学から就労証明が取れず保育園に入れなかった女性医師」さーたりです。
詳しくはこちらをどうぞ→●

(実際には非常勤と書籍・ブログ活動の実績を合わせて書類を出したけど点数は足りず、待機児童のちにキャンセルが出たので幸い入園できたのですけども)

joy.netさんを通じて、当事者として何回かメディアに出る機会がありました。そのたびに
「そこまでして訴えたいことは何ですか?」
と聞かれましたが

 

入試の女性差別をなくしたい?
その根底にある、大学病院の労働環境を改善したい?
それもあるけど、根本に
「この先日本の医療界はどうなっちゃうんだろう」という不安があって、医者だけの問題じゃなくて国レベルの問題なんだぞ・・・と言いたい、
のだと気づきました。

 

だって現状のままでも医者自身は困らない。
大学病院で疲弊したら、給与もQOLも良い他の病院に転職するだけ。
現状いくらでもどこでも、医者の仕事はある。
将来困るのは、大学病院の経営側と患者さん。

研修医にも入局員にも選ばれない今、
どんどん医者がいなくなっていったん潰れてしまえ大学病院、と個人的には思いますが

 

じゃあ大学病院くらいじゃないと治療できない患者さん…
例えば私の専門科的には肝移植の患者さんとかはいったいどこにいけばいいんだろうと思うし

外来に検査に手術に日常業務で手いっぱいの所に、
ハイ脳死ドナー出ました明日緊急で移植手術しますーって臓器取りに飛行機で行って帰って、長時間手術入って、術後も血栓と感染症と拒絶反応との闘いで眠れない当直やって
それでも無給
っていう大学病院勤務医師には
「ちょっと!誰かなんとかしてあげて!!」って思うじゃないですか、やっぱり。

 

価値観も事情も人それぞれあって、働き方もそれぞれあって、
ちゃんとそれぞれに「見合った」評価がされるようになって欲しい。

 

内側からはきっと変われないこの医学界を
外側から力ずくで変えてもらいたい
そんな気持ちで、これからもネットの片隅で呟いていきたいと思います。

そんな私ですがこのたび

 

「数年ブランクの後に外科医は復帰できるか」
「大学病院の内側から変えることができるか」
自分の体を張って実験してみようかと思います。
マゾかな?マゾだな。

さてどうなるか。乞うご期待。

■筆者:さーたり
某大学病院勤務の消化器外科医。3児の母。アメブロブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」にて外科医の日常から子育て日記、腐女医としてのアニメ・漫画へのあくなき情熱を綴っている。2016年5月26日に初の単行本『腐女医の医者道』(KADOKAWA)を、2017年12月28日には2冊目の単行本『腐女医の医者道!~外科医でオタクで3人育児大変だ!編~』(KADOKAWA)」を上梓。

 

編集部よりお知らせ
「無給医」については、消化器外科医・中山祐次郎Drが実態を調査されています。Yahooニュースでも記事を発表されていました。情報をご提供いただける医師も募集されいるので、こちらより詳細をご覧ください。