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2019年05月26日

脳外科女医への配慮という名の決めつけ【のうげかなう。joy.net支店 第22回】 

ライフイベントやライフステージに影響されやすい女性医師だからといって、誰もが同じ働き方を希望しているわけではない。無配慮も考えものですが、配慮という名の決めつけも時に厄介で・・・




他の科でもあるあるなのかもしれませんが、外科系の女性医師が受けがちな「配慮という名の決めつけ」について描かせていただきました。

脳神経外科には大きく分けて以下のような疾患別の分野があります。

脳血管障害:動脈瘤のクリッピングや、細い血管のバイパス手術、カテーテルによる治療など、花形な感じの分野です。急患や緊急手術も多くてなかなかハードです。

 

神経外傷:外傷による出血、骨折などの救命のための手術を主にやってます。これまた急患ばかりなのでハードです。

 

腫瘍:悪性の脳腫瘍であれば手術+放射線やケモまで受け持ちます。上2つよりは急患が少なめですがなかなか忙しい分野です。

 

小児:主に先天性の頭蓋骨や神経系の奇形に対する手術を行います。急患や緊急手術は少なめです。

 

機能:主にてんかん、パーキンソン病などに対する手術を行います。ほぼ急患や緊急手術はありません。

他にも専門分野はありますし、病院の規模によっては疾患別のグループ構成になっていないことも多いです。また、機能や小児専門の先生も患者数が多い病院なら当然忙しくなりますので一概には言えません。

しかし、脳血管障害や神経外傷を専門とする場合は勤務時間が長く不規則になるという事についてはどの施設でもまず間違いありません。

そんな脳外科に女性医師が入ってくると、結婚や妊娠・出産に対する配慮からこれら以外の分野を勧められがちです。

数少ない脳外科志望の女医さんともなると、「シッター雇いまくってでも男性と同じくらいガンガン働きます」とか「育休取れる夫を見つけるか、何なら結婚とか子供とかは後回し/無しでもいいです」くらいの気概の人もいるので、そういった「配慮」が的外れなものになっていることも多いです。

時代や価値観は変わってきていますが、外科系医師のお偉方の中にはまだまだ「女医さんは子育てのこともあるしハードな分野は無理でしょ」という思い込みが根強いように感じます。ライフイベント等との両立を考えた働き方を希望するのも勿論いいですが、そうでないのであれば早めにハッキリと意思表示しておくことをお勧めします。

■作者:赤木 継
某大学病院に勤務する脳神経外科医。3児の父。ブログ「のうげかなう。」にて、4コマ漫画とエッセイで脳神経外科医の日常を綴っている。 

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